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かつて日本人が集団移住先として初めて米ハワイの地に入ってから20日で155年を迎えた。戦後、日米関係が深化しても、日系米国人の子孫は「日本人でも米国人でもない」という悩みを抱え、自身のアイデンティティーを模索し続けている。日系4世で会社員の加治オースティさん(26)もその一人。5月、祖父の遺言をきっかけに、自分の現在地を探す旅に向かった。
「知ってほしい」
祖父のブルース・T・カジ氏は6年前、米ロサンゼルスの自宅で家族に見守られながら、91歳で生涯を閉じた。最期に、かすれた声でこう言い残した。
筆者:植木裕香子(産経新聞)